Fragrance Journey Vol.1 - Opium Pour Homme by Yves Saint Laurent

以前、音と匂いはやめられない、みたいなことをブログに書いたのをふと思い出して、こんなことをシリーズ化してみるのもアリなのかな?なんて、思っているのですが。。。まあ、でもあんまり不評なら考え直します。

ことの始まりは。。。

ん〜、まずいな、このままだとどんどん本数が増え続けていく。。。この状況ってどうなんだ?、と、ふと思い、世の中にもそういう奴が居たりするのかと思い、ネットを調べてみると、結構フラグランスコミュニティやチャンネル、香水オタクサイト?ってのがちゃんとあったりして、ちょっと一安心。まあ、ただ、彼らの大半がどのくらいの本数を保有しているのかは未知数。だた、中には1000本とか持っている強者もいるってことを発見して、さらに安心。(まあ、でもそっちは間違いなくマイノリティー)。いや、っていうか、俺はそっちのデータを基準にして安心してちゃダメだろ、って話なんだが。。。

こんなことを書こうかと思ったきっかけとして。。。ネットが普及して、どこの誰が何を考えているのか、とか、何を持っているのか?、とか、どこで何をやっているのか?。ということがあからさまになってきたこの世の中。。。これだけ英語圏で香水のチャンネルやらサイトがあるってことは日本語でも多分あるんだよなきっと。。。と思って、ふと、調べてみたのだけど、これがまた、意外に無い(に等しい)。。。なるほどねぇ〜。それどころか、逆に「男が香水をつけるのは、アリかナシか」くらいのことがディスカッションされているビデオまであったりした。。。え〜??、なんかそれガッカリだなぁ。。。たまに「男性香水オススメ」みたいな感じで、ネットにアップされているのがあったりするんだけれど、なんだが自分にとってはアウトコース低めみたいなのが大半なので、なんかなぁ〜。。。と。

。。。要は、

自分からしたら、「骨のある香水」がほぼ、紹介されていなかったりするのだ。

女子の方はレビューとか結構見かけるんだけどなぁ〜。

まあ、もちろん、好みの問題ってのはあるとは思うけれど、これだけ自分のセンスとネット上でのデータがバッティングしていないのであれば、ある意味、自分がうまくその隙間を埋められるのではないだろうかと思ったのがきっかけだったりする。さすがに、少数ながらも、自分のオススメ支持派も居るだろう。。。という密かな期待もあったりするのだが。。。まあ、それは乞うご期待だ、笑。

もちろん音楽もそうだし、他のアート媒体もそうだろうけど、完成度や、アイデア、コンポジション、コンセプトがアーティスティックであるからと言って「マス受け」するわけではない。それにしても、何故、香水?と言われるとあれだが、香水と音楽が共通している部分として、そのもの自体にボディーとしての質量がなく(匂いと音は場所を取らない)、時間軸の中での変化を楽しむタイムアートであり、間違いなく不思議な世界へ旅をさせてくれる、非常に感覚に頼ったゲームだというのが自分が惹かれるところでもあり、答えなのではないだろうかと思うわけである。

まあ、ただ、ここまでやるとただのバカなのかもしれないが、その時の時代背景やらなども調べて行くと、これがまた結構面白かったりする。


まあ、何しろ、日本で食うメキシカンはクソなのはともかく、日本は食文化とか、そっちの方は結構こだわったレビューとか、オススメがあったりするんだけれど、どうも手で塞がないと閉じない、耳と鼻の方は以外に隙間があったりするんだな、ってのが正直な感想だったりしている。これを「文化の違い」とか、「感覚の違い」という一言で片付けて良いのだろうか?と正直思うわけである。評論家は居る。そうじゃなくて、こういうことがもっとカジュアルな場に出てきても良いんじゃないか?って個人的には思うわけだ。

まあ、男子ももしかすると、思っていても、知っていても言わなかったりするのかなんだかわからないけれど、増え続けて行く自分の香水が、ただ単に増え続けて行くだけってのも寂しい話なので、だったらネタにしてしまおうって、そういう企画なわけだ。ほら、だと、本数が増えていっても妙な罪悪感も半減するし。。。

ってなことも含め、イントロが長くなってしまったけれど、自分が Frag Head でもあるし、どうやら日本語ではデータが少ないようなので、気が向いたら香水関連の記事を書いていこうかと思っているわけであります。まあ、需要があるのかは未知数だけれどもw、間違いなく、「あぁ〜、こういう情報面白いかも。。。」、っていうマイノリティの方々には多分役に立つのではないかと思っている次第であります。(タイトル、「マイノリティー・リポート」にした方が良かったかなぁ。。。まあ、いいや)

じゃあ、最初は何から書くのか。。。うん、まずは、じゃあ、自分が結構前からよく使ってるやつから紹介していくことにします。

実は、この香水、とある旅の途中、機内で発見したのがきっかけで購入。まあ、発見というか、匂ってきて、反応してしまったわけです。うとうとしながらヘッドホンをつけて音楽を聴いて居ると、飲み物はいかが?と最近ではあまり見かけない、スチュワートに話しかけられて起きる。スチュワートかぁ。。。珍しいなぁ。。。結構飛行機旅は多いが、スチュワートに出くわすことはあまりない。うん、あきらかにゲイだ。。。俺でもわかる。コーヒーもらえるかな?って。。。感じの良い彼だった。その時はそれで終わったのだが、そのスチュワートが席の近くを行き来するたびに、不思議と魅惑的な匂いがしてくる。何?!ちょっと待て、さっきから気になっていたこの匂いはもしや、こいつの仕業。。。!! 結局、その匂いにたまらなくなって、最終的に「君のつけてる香水、何?すごく良いんだけど」と聞いたのがきっかけ。飛行機を乗り換える時にデューティーフリーに直行して、即メンズルームに駆け込んださ。


Opium Pour Homme by Yves Saint Laurent

このバッチは2010年の IFRA のレギュレーション以前のものだと思うので、多少の匂いと持続時間に違いがあるかもですが、そこはご了承下さい。(っていうか、もうほぼジュース無いね)

オピウム、ってネーミングも強烈ですが、オープニングの香りも強烈ですw。自分の鼻に最初に匂ってくるのは、アニスとスパイス。それをシーダーウッドがバックで支えてるのがわかる感じ。自分が10代の頃にポワゾンを着けている女性とすれ違った時のことを思い出させるバイブがある。決して優しい匂いではなくて、どっちかっていうと、「ちょっと気軽に近くに寄って来ないでくれない?」って睨まれる感じ。甘いけど、スパイシーでバルザミックなオープニング。いや、でも、ここで、諦めちゃいけない。そんな奴こそ、実は、心を開くと、すごく暖かかったりするんだ。。。

少ししてドライダウンしてくると、ベースにあるバーボンバニラが引き立ってきて、スパイシーな余韻を残したまま非常にボトムのしっかりした暖かくて甘い匂いが表に出てくる。甘いと言っても、ティピカルなシトラス系の爽やかな甘さじゃない。どちらかというと、これって、実は罠なんじゃないか?と思わせる方の甘さだ。クールでもあり、ウォームでもあり、スパイシーでもあり、スイートでもある非常に不思議なバイブのフラグランスだ。1995年登場ではあるが、あまり時代感がない、間違いなくオリジナルな匂いである。アダルトな香りなので、基本的には30代以降にオススメだけれど、それはその人の持って居るキャラクターとか、雰囲気次第だと思うので、興味のある方は是非、香水屋で試してみよう。Blind Buy 又は、香水初めて買うんですが。。。という人には是非オススメできない一本だ。

ちなみに、わかりやすく人間に例えると、プリンセス天功といったところだろうか。
オープニングからドライダウンまではまさにイリュージョンであり、匂いもプロジェクションも彼女の化粧くらいにヘビーである。

さらに、イメージをわかりやすくするために、この香水を着けててもおかしくなさそうなセレブを一人挙げるとしあたら、シェールあたりなんじゃないだろうか。一応、メンズとして売られて居るけれど、性別というよりかはキャラがこの匂いと合致するのであれば、女子でも全然イケる匂いなんじゃないかなと。



それにしても、このトラック、サビで入ってくるトレモロギターがたまらんね。このビデオは1998のだけれども、シェールも今年で71歳(マジ?!)。。。最近のベガスでのライブも見てみたけど、この人は本当に歳を感じさせないっていうか、実は本当は宇宙人なんじゃね〜かって思ってしまうくらいの人間離れw。ゴイス〜。


Opium Pour Homme by Yves Saint Laurent (1995)
Nose behind the fragrance : Jacques Cavallier
Group : Oriental Spicy

Longevity (持続時間):次回シャワー浴びるまで
Projection(匂い飛び度):カール・ルイス(例えが古くて申し訳ない)
Sillage (残り香度):  ヘビー
Season : 基本的には、秋、冬
Occasion : Casual / Night out
Age : 30+

Notes :
Top Notes :  Star Anise, Blackcurrant
Heart Notes : Chinese Galanga, Szechuan Pepper
Base notes : Bourbon Vanilla, Tolu Balm, Atlas Cedar


なんか好き嫌いが分かれそうな一本を紹介してしまったので、次回はできれば多数にウケるであろうという一本を紹介しようかなと。。。ちなみにリクエストもあれば可能な限り受け付けようかなと思っているので、よかったらどうぞ。

というわけで、クリスマスの日に一体何をやってんだか、という記事になってしまったけれど、今夜はこの辺で! Merry Christmas!


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